大会コンセプト
大会長挨拶
日本子ども虐待防止学会
第28回学術集会ふくおか大会
大会長 小川 厚
(福岡大学筑紫病院小児科 教授)
このたび福岡大学医学部小児科学教室では、2022年12月10日(土)、11日(日)に、日本子ども虐待防止学会第28回学術集会ふくおか大会を主催することになりました。
我が国の子ども虐待は年々増加傾向で、大きな社会問題となってきています。日本子ども虐待防止学会は、1994年に「日本子どもの虐待防止研究会」として発足し2004年12月より「日本子ども虐待防止学会」に名称変更となりました。各地で虐待防止に関する研究や活動を行っている医療・保健・福祉・心理・法曹・教育など多職種相互の情報交流の場としても非常に意義深いものであります。
学術集会は年1回年末に開催され、全国各地から約3000名の参加者が見込まれており、28年目を迎える本学術集会は、福岡県で第10回大会以来2回目の開催になります。2日間を通して、外国人スピーカーによる特別講演、約20のメインシンポジウム、教育講演を予定しております。さらに、会員からの公募シンポジウム、一般演題発表を多数予定しております。
新型コロナウィルスの感染状況についての予測が難しい中、感染対策には万全を期し、より多くの方々の交流が実現可能となりますように鋭意準備を進めてまいります。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
2022年2月吉日
大会テーマ「こころをつなぐ」
今回テーマの「こころをつなぐ」は、18年前の第10回ふくおか大会会長である故満留昭久先生の思いを受け継ぎ、先生の著書のタイトルから頂いたものです。それは、子どもたちと「こころをつなぐ」ことのみならず、「子ども虐待防止」のもとに集う多様な立場・職種のつながり、そして先人が積み重ねてきた叡智を次の世代へとバトンをつないでいく意志を表現しています。本大会では、30歳未満のユースが参加しやすい新たな仕組みづくりに挑戦しています。当事者も支援者も、そして地域や文化、国境を超えて共に生きられる社会を目指す願いを込めています。
「こころをつなぐ」のメインビジュアルは、アーティスト<なかたろも>さんに描いてもらいました。<なかたろも>さんは、子どもの頃から今に至る経験を昇華させながら、繊細なタッチで水彩に思いを込めてくださいました。様々な色やかたちが共存し、そして交わり、新たなやさしい風景として日常の傍らにあり続けられること。つながりのあり方も多様です。「こころをつなぐ」のもとに大らかに紡がれていくふくおか大会に、ぜひ足をお運びください。
プロフィール:なかたろも
福岡県北九州市出身。高校時代、堀井智帆氏(福岡少年サポートセンター(当時))との出会いがきっかけで、ものづくりの世界に。その後九州産業大学造形短期大学部に入学。絵画、織物、写真、陶芸、ファッション等、本格的に様々なジャンルのアートに触れる。2016年 初の個展「はじめまし展」開催。
現在は、独学で保育士資格を取得。保育園で働きながら、子どもたちとのふれあいの中で感じた思いや出来事を取り入れた創作活動を行なっている。 https://www.behance.net/bec15e2b